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子供のオーバーワーク(トレーニング)を防ぐ|適切な診断と回復でパフォーマンスアップ

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 試合に向けて子供にはしっかりと稽古(練習)をさせたいのに、パフォーマンスが上がるばかりかどんどん動きが鈍くなってします。それ、「オーバーワーク(トレーニング)」かも知れません。

オーバーワーク(トレーニング)に陥ってしまうと、パフォーマンスが上がらないばかりか体調不良や、最悪の場合怪我につながってしまう恐れもあります。

ここでは、子供のオーバーワーク(トレーニング)を防ぐための知識や考え方について紹介していきます。

 

 

 

オーバーワークとは|オーバートレーニング症候群について

 まずは、過剰な稽古や練習によって引き起こされる「オーバートレーニング症候群」と、その症状について理解しておきましょう。

オーバートレーニング症候群について

 空手の稽古やその他スポーツの練習における、過剰な稽古やトレーニングによって起こる「オーバートレーニング症候群」については以下のような定義となっています。

 スポーツ活動などによって生じた生理的な疲労、精神的な疲労が十分に回復しないまま積み重なり、常に疲労を感じる慢性疲労状態となることです1)。

 スポーツでは日常生活で行う活動よりも負荷の大きい運動を行い、トレーニングの効果をあげていますが、トレーニング後の疲労の回復が不十分であったり、十分な栄養と休養を得ていなかったりした場合は、競技成績の低下やトレーニング効果が低下することがみられます1)。オーバートレーニング症候群は慢性的な疲労状態であり、一気に激しい運動を行うことで疲労が起こるオーバーワークの状態とは違います2)。

 出典:健康長寿ネット

 

オーバートレーニング症候群の症状について

 「オーバートレーニング症候群」の症状としては以下のような特徴があります。

 オーバートレーニング症候群の症状は、段階的に進んでいき、初期は日常生活上での問題はなく、競技での成績低下がみられるようになります。トレーニングの負荷が大きくなると、身体が思うように動かず疲労を感じるようになります。だんだんと軽い負荷のトレーニングでも身体が思うように動かなくなってきて辛く感じ、疲れやすくなります。やがては、日常生活においても易疲労性、全身倦怠感、睡眠障害、食欲低下、体重減少、集中力の低下、安静時心拍数の増加、血圧の上昇、運動後の血圧が回復する時間の遅延などの症状がみられます。さらには、気持ちの落ち込みや活気がなくなるなど、精神的な症状までみられるようになります2)。

出典:健康長寿ネット

 

子供の疲労を回復させる3つの方法

 子供のパフォーマンスアップを考える場合、オーバーワーク(オーバートレーニン)を防ぐことも当然ですが、普段から疲労回復に意識を向けておくことも重要です。

ここでは、子供の疲労を回復させる3つの方法について紹介していきます。

 

1・休養と睡眠

<休養>

 体を回復させるためにはしっかりとした休養が必要です。道場や自宅で毎日稽古(練習)をおこなう方もいますが、体づくりも重視したい子供の場合はせめて「1~2日おき」の頻度で稽古(練習)をおこなうのが理想です。

 

<睡眠>

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また、睡眠も重要となっており特に子供の場合は午後10時までに就寝させてあげることが理想です。その理由としては、午後10時~午前2時の間に成長ホルモンの分泌が多くなるため、体の成長や回復に有効となるためです。

最近では、夜にYouTubeなど動画の見過ぎで寝つきの悪い子供も多いようですので、そういった点にも注意が必要です。

 

2.食事

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 食事は稽古(練習)による疲労やダメージを回復させる重要な要素です。しっかりと栄養のある食事を与えて、体を回復させてあげましょう。

※現代では無いとは思いますが、「罰としての食事抜き」などは厳禁です。

 

また、「パフォーマンスアップの食事術」という記事もおすすめです。こちらも是非チェックしてみてください。

www.kids-karate.net

 

3.マッサージ

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 マッサージは凝り固まった筋肉の血行(血流)を促進させるさせることで疲労を回復させる有効な疲労回復法です。また、子供の場合は親によるマッサージが特に効果的で、マッサージによって体が触れ合うことで「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。

オキシトシンの効果・メリットなどはこちらの記事で詳しく説明しています。

www.kids-karate.net

 

<マッサージの方法について>

 軽い力で擦ったり、揉んだりするだけでも良いのですが、よりマッサージについて知りたい方はこちらの書籍がおすすめです。

筋肉を理解して確実に効かせる! DVDスポーツマッサージ

 

まとめ

 子供のパフォーマンス低下については、単純に「やる気がない」場合もありますが稽古(練習)の頻度が多い子供については特に注意が必要です。

パフォーマンスが低下している状態が長期におよんでいる場合は叱らず、まずはオーバーワーク(オーバートレーニング)についての診断を行ってあげて下さい。