「突きが弱い!」
「もっと速く動け!」
子どもの稽古に付き添っていると、親もついつい熱くなって色々な言葉を投げかけることも少なくありません。
しかしながら、親がアドバイスをしても子どもが思い通りに動いてくれるわけではありません。
ここでは、「言霊(ことだま)術」と称した子どもが強くなるきっかけを作るためのコーチングテクニックの一部を紹介していきます。
ポジティブな表現に言い換えましょう
「だめだ」「弱い」など、子どもに対してネガティブな言葉をかけ続けていると、子どもも無意識にマイナス方向に引っ張られてしまいます。
ネガティブな言葉はポジティブな言葉に置換して、親の力で子どもが強くなるための意識付けをしてあげましょう。
ここでは、よくやってしまいがちな声掛けの事例を取り上げてみたいと思います。
ケース1:稽古編
×「今日の稽古はいつもより動きが悪かったぞ」
↓
○「良く頑張った、次はコンディションを整えて頑張ろう」
解説:
日々の稽古では、元気な子どもであっても毎回常にベストなパフォーマンスを発揮できるわけではありません。子どもの場合は特に長期的な視点で見守ってあげることが大切ですので、一つずつ改善を重ねていく意識を持ってあげましょう。
ケース2:試合編(試合に負けたとき)
×「なんで負けたんだ!」
↓
○「良く頑張った、あとで一緒に試合の振り返りをしよう」
解説:
試合に負けてしまった場合、親も悔しいですが一番悔しいのは試合に出た本人です。親も熱くなった気持ちをぐっと堪えて、まずは試合という緊張する舞台でしっかり戦ったことをねぎらいましょう。また、試合もただ出場して勝った・負けたという結果を求めるだけでは出場の価値が半減してしまいます。試合の動画を撮影している場合などは、親子で一緒に映像を見て、できたこと・できなかったことを振り返ってみましょう。
まとめ
空手は運動神経の良い人間ばかりが結果を残せるものでは決してなく、長年培われてきた稽古をしっかりと実践していくことで誰でも強くなれることができます。
「千里の道も一歩から」
子どもに対して完璧さを求めず、一歩ずつ積み重ねて強くなりましょう。