空手をはじめとした格闘技において「サンドバッグ打ち」は、昔からおこなわれている非常に有効な練習方法です。
しかし、サンドバッグはただやみくもに打てば良いというものではありません。
ここでは、サンドバッグ初心者の方にもわかりやすいよう、サンドバッグで手や足を痛めない打ち方、組手や試合に活かせる実践的な練習方法について説明していきます。
サンドバッグとは?
サンドバッグとは、円筒状の袋の中に砂・水・ウレタンといった衝撃を吸収する素材を入れたものです。空手をはじめとして、ボクシングやキックボクシングといった打撃系格闘技の練習をおこなう際に用いられる一般的なトレーニングアイテムです。
サンドバッグ打ちの効果
サンドバッグ打ちをおこなうことによって、以下のような効果が期待できます。
打撃力の向上
サンドバッグへしっかりと突き(パンチ)や蹴り(キック)を打ち込むことで打撃をおこなう際に動員される「ヒッティングマッスル」と呼ばれる筋肉群が刺激され、打撃をおこなう際に必要な筋力が強化されます。
スタミナの養成
サンドバッグ打ちによってしっかりと突きや蹴りを繰り返すことで、打撃力の向上と共に心肺機能を高めることができ、スタミナを養成することができます。
試合や組手においてスタミナ切れを起こしてしまうと自分の思い通りの動きができないばかりか、相手の攻撃を受けやすくなってしまうというリスクもありますので、スタミナがあるにこしたことはありません。
スタミナ切れは練習不足感がすごく出てしまいますよね・・・
コンビネーションの強化
長さのあるサンドバッグで練習をおこなう場合、上段回し蹴りから下段回し蹴りまで、様々なポイントを攻めることができますのでコンビネーションの強化をおこなうのにも適しています。受け手側の技術が必要なミット打ちとは異なり、サンドバッグは自分のタイミングでどんなに速い攻撃でも受け止めてくれます。
このように、突きや蹴りを組み合わせたコンビネーション練習をおこなうのにも、 サンドバッグは適しています。
手や足を痛めない打ち方
サンドバッグは正しい打ち方をしないと手や足を痛めてしまう場合があります。正しい打ち方を習得して、怪我のないように練習がこなせるようにしていきましょう。
突き(パンチ)の場合
サンドバッグを突く(パンチ)場合、まずは手首と拳が一直線になるようにして真っすぐと突き(パンチ)を出しましょう。
手首と拳が一直線になっていない状態で強い打撃を打ち込んだ場合、簡単に手首を捻挫してしまいます。
また、素手でおこなう場合、グローブやサポーターを装着する場合でも、拳頭と呼ばれる場所を当てるようにしましょう。
※↓こちらが拳頭です。
蹴り(キック)の場合
蹴り(キック)の場合は、足の甲や脛(すね)の部分を当てるなど、蹴り技の種類によって当てていく場所が異なります。
初心者の方の場合、足首を痛めないなど、まずはサンドバッグを蹴る強さを少し弱めにして練習すると良いでしょう。何度か練習していくうちに力加減や当てる場所の感覚がつかめてきますので、徐々に力を強めていくのが怪我をしにくいコツです。
実践的な練習方法(動画付き)
まずは動画を見て練習のイメージをつかみましょう
※動画は他のトレーニング記事でも参考にしている、新極真会・山田一仁先生の動画を参考にしています。
解説:
サンドバッグを打つ場合は、組手や対人への意識をしっかりおこないましょう。サンドバッグを人と見立てて、お腹や足、顔といったように打つ場所を明確にしましょう。
また、打撃ばかりでなく受けの動作も交えておこなうことでより組手に近い練習となります。
打ち込む際は、強く打とうと思うあまりに自分のバランスが崩れないようにしましょう。突きや蹴りを押し込む意識が強くなり過ぎず、突きや蹴りを引く意識も忘れないようにしましょう。
サンドバッグ打ちを一人でおこなう場合、打撃によってサンドバッグが揺れます。この揺れは止めるのではなく、揺れを人の動きだとイメージをし、揺れの動きに合わせて足を使っいながらサンドバッグ打ちをおこなうことで、より実践的な練習となります。
おすすめのサンドバッグ
[WILD FIT ワイルドフィット]YベーススタンドサンドバッグセットΦ40X150cm 黒
サンドバッグを購入する場合、サンドバッグを吊るすための「サンドバッグスタンド」と「サンドバッグ」 が別売りになっていることを知らずに購入してしまい、必要以上の出費をしてしまうケースは少なくありません。
そのような場合、上記のようなスタンドとサンドバッグが一緒になったセットタイプを購入するのが良いでしょう。
子どもにはスタンドバッグもおすすめ
サンドバッグのように広いスペースが確保できない、などの場合はスタンドバッグも良いでしょう。スタンドバッグは地面から直立しているタイプのサンドバッグで、打撃の吸収力は少し劣りますが、子どもや初心者の方が扱うには十分です。
スタンドバッグについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
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