必殺の居合いパンチ！あなたは町田光を知っているか？ - カラテ＆マーシャル（空手・格闘技情報まとめ）

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「居合いパンチ」

この技にピンと来たあなた、なかなかの格闘技好きです。

今回は、キックボクシングイベント「KNOCK OUT（ノックアウト）」に参戦中のキックボクサー、町田　光（まちだ　ひかる）選手について特集します。

空手出身の選手ではありませんが、彼の技術を空手に応用できるようなヒントはいくつも隠されていると思います。

所属：橋本道場
1987年7月23日生　東京都青梅市出身　 O型
身長170cm　ライト級
48戦31勝（10KO）14敗3分

獲得タイトル

町田光選手の特徴は、「居合パンチ」などの変則的な技を自由自在に扱い、観ているものを魅了する試合をするところです。一見、変則的な技にばかり目を奪われがちですが、カラダの軸がしっかりとできており、パンチやキックの精度も高いです。

ファイトスタイルは、「武士」としての立ち居振る舞いにみられるように常に沈着冷静でいて相手への圧力をかけるのが上手いです。しっかりとパンチやキックのコンビネーションを繰り出す中に居合いパンチなどの変則技を繰り出しており、対戦相手は攻略に苦労するタイプです。

刀に「居合い切り」という技がありますが、刀を振りぬくように腰からパンチを繰り出すのが居合パンチです。相手の死角から突然パンチが飛んでくるため、クリーンヒット率の高い技でもあります。

居合いパンチと見せかけて繰り出すバックハンドブローが「華炎（かえん）」です。居合いパンチが通り過ぎた後に相手が安心してガードを下げてしまうと、この華炎の餌食となってしまいます。

このように必殺技同士が連携させていることで、相手の迷いを誘うこともできます。

居合いパンチと見せかけて繰り出す後ろ回し蹴りが「紫炎（しえん）」です。こちらも華炎と同様に、技のバリエーションがあることで相手の迷いを誘うことができます。この技は、居合いパンチへのカウンターを狙っている相手にも有効だと考えています。

居合いパンチと見せかけて繰り出すヒザ蹴りが「もぐら突き」です。パンチが来ると思っている相手に対して下から最短距離で飛んでくるもぐら突きは、非常に命中率の高い技でもあります。

刀を抜く動作から蹴りを繰り出すのが「居合いキック」です。予備動作があるので寧中立が低い印象がありますが、試合中の素早い展開の中であえてワンテンポ遅らせて蹴りを出すことで相手の意表をつくことができます。

それでは、紹介した町田選手の実際の動きを動画で確認してみましょう。

町田光選手の試合動画をまとめました。決して変則的な技だけにとらわれることなく、キックボクサーとして基本的な強さを感じることができます。

「爆腕」と呼ばれている大月晴明選手との試合。大月選手は前回の試合でKO勝利を飾っており、勢いにのっていました。町田選手は当たれば倒れてしまうパンチにもひるまずに戦い続け、３RにハイキックでKO勝利を飾りました。

こちらは残念ながら負けてしまった試合のダイジェスト版です。

森井選手と互角に試合を進めていましたが、相手のヒジ打ちでまぶたの上をカットしてしまい無念のドクターストップ。最後まで弱気な顔を見せなかった町田選手の強い気持ちが感じられた試合でした。

町田選手から学ぶべきところは、必殺技を持ちながらも基本的がしっかりとできている所です。基本と応用（必殺技）のバランスに優れているところです。

基本的な技のスキルを磨くことはとても大事ですが、そこから試合に勝つための工夫をしなければ相手との差をつけることはできません。稽古での努力を無駄にしないためには、常に応用（工夫）を意識していくことも大切です。